不動産投資のノウハウ

当時の銀行には不動産投資のノウハウが不足していたようです。七○年代後半は、REITにとって相当困難な時代でした。しかし、八○年代に入ってREITは徐々に立ち上がり、八六年の税制改正で不動産を使った節税策が完全に封じられてからは、もともと節税スキームではなく収益スキームだったREITの人気が相対的に上がりました。その後、八○年代後半の過剰投資による不動産不況でREITは伸び悩みましたが、アメリカの商業不動産の底値の年といわれる九三年を境にして再びREITは人気化しました。いまでは一○兆円を超える市場規模と、二○○近くの上場銘柄数、大型のM&Aなどで、アメリカ商業不動産投資の代表的な存在といっていいでしょう。REITの規模-昨年六月末時点の時価発行総額は一○五七億ドル(約一四兆円)に達しました。九七年初頭の上場REIT数は一九六銘柄(ニューヨーク証券取引所一五○、アメックス三二、ナスダック一四)あり、不動産のタイプ別ではリテール(ショッピングセンター)四五、レジデンシャル三六、オフィス三五、ホテル一四、ヘルスケアー一二の順になっています。REITのパフォーマンス-九六年のエクイティーREITの配当利回りは木○五%と、株式相場の指標となるS&P五○○の配当利回りが二%程度だったのと比べるとかなり良好といえます。